04 財務計画|単位:万円(特記なき限り)

数字を、
正直に。

人員を現実的に置き直すと、前身資料の「立ち上げ資金 約4,000万円・3年目に黒字・6年目に投資回収」は成り立ちませんでした。授業料60万円で組み直した結果と、不足を埋める道筋をそのまま載せます。

📉 4シナリオとも7年以内は赤字🎁 現物協賛を最優先🚫 リターンは約束しない

CONCLUSION数字の結論

−1,589

Y7(2034年度)の営業損益

運営を絞った「60万円案」でも黒字にならない。毎年1,600万円前後を、スポンサー・事業収益・補助・寄付で埋める必要がある。

約2.9億円

必要資金(予備込み)

累積キャッシュの最大の落ち込みは約2.6億円。調達目標2.5億円では約3,800万円足りず、Y6に資金が尽きる。

+760

協賛が集まった場合のY7

現物協賛パッケージ+現金協賛の拡大で、Y6に+205、Y7に+760。必要資金は約1.3億円。提供企業が見つかった場合の試算で、見込みではない。

出典 公的・一次情報相場 民間情報などの目安既存 前身資料から継承仮定 本企画の置き方方針 決定事項

数字は財務モデル(Excel「2026-10-18_学校構想 財務モデル」)に対応しています。数字を良く見せるための調整はしていません。投資判断の前に、公認会計士・税理士などの専門家による確認が必要です。

ASSUMPTIONS4つのシナリオの前提

保守・基本・楽観は、前身資料の枠組みで入学者数・スポンサー・事業売上を変えたもの。60万円案は、授業料60万円のまま運営を絞った試算です。

項目保守基本楽観60万円案
定員(人)既存909012090
授業料(年額・万円)方針60606060
入学希望者(Y1→Y4以降・人)仮定12→2020→3325→4520→33
継続率85%90%93%90%
奨学金・減免仮定20%15%12%15%
伴走者1人あたり生徒数仮定18181825
島ターム運営側負担(入学時/年・万円/人)10/310/310/36/1.5
中核スポンサー(万円/年)仮定0400600600
校舎賃貸スポンサー提供スポンサー提供スポンサー提供
獲得コスト(万円/人)既存25151215

サポート校の授業料の相場は、週1日で年30〜50万円、週3〜5日で年60〜100万円。提携本校の学費は別に年25〜40万円で、就学支援金は本校の授業料部分に適用されます相場。60万円は、週5日型として相場の下限に近い水準です。

準備期(2026年10月〜2028年3月)の初期費用

800

ブランド・Web・募集準備300、IT・システム300、法人設立・専門家200既存

650

内装450(45坪×坪20万円の半分をスポンサー負担)、端末・什器200

1,778

準備期の営業費用(人件費1,578+法人・会計200)。代表0.6・教育責任者0.3・広報0.3・事業開発1.0FTE

−2,978

投資を含む準備期末の累積キャッシュ。助成金は準備期とY1に各250万円を見込む仮定が、採択は未確認

SCENARIOS4シナリオの営業損益

準備期Y1(2028)Y2Y3Y4Y5(2032)Y6Y7(2034)
保守−1,778−6,050−5,414−5,832−5,810−5,543−5,399−5,271
基本−1,778−4,419−4,319−4,335−4,866−4,023−3,314−2,759
楽観−1,778−4,442−4,283−5,243−4,038−3,048−2,205−1,452
60万円案−1,778−4,055−3,305−3,210−3,711−2,857−2,145−1,589
在籍(Y5)職員FTE(Y5)累積キャッシュの最大の落ち込み必要資金(予備込み)Y5 1人あたり収入/費用
保守50.0人1045,35147,84484.6/195.5
基本87.0人1532,83736,225105.4/151.6
楽観120人19.528,88033,313118.0/143.4
60万円案87.0人1425,67528,845108.8/141.7

60万円案と、協賛が集まった場合の比較(営業損益)

60万円案+現物協賛パッケージ+現金協賛の拡大

必要資金と調達目標(2.5億円・点線)

UNIT ECONOMICS授業料60万円は、規模を増やしても赤字が縮まらない

約54万円

1人増えて入る収入

授業料60万円×(1−減免15%)=約51万円に、入学金10万円を在籍期間に均して加えた額。

約56〜67万円

1人増やすための追加費用

伴走者の増員、学習サポート、島ターム、AI・保険・光熱、獲得コストなど。60万円案で約56万円、基本で約67万円。

1人増やしても、収入と費用がほぼ釣り合います。そのため規模の拡大では、運営責任者・教育責任者・事務・広報・事業開発・五島コーディネーターといった固定費をまかなえません。定員を90人から60人に絞ると、Y7は−1,589から−1,412に少し良くなります(赤字は残ります)。

営業損益が黒字になる授業料(万円)

シナリオY5で黒字Y7で黒字
保守199188
基本11496
楽観8974
60万円案9981

授業料を上げると入学者が減る効果は含みません。授業料60万円を決めた以上、この差は授業料以外で埋めます。

Y5の営業損益:授業料 × 伴走者の人数(基本シナリオ)

授業料15:118:125:130:1
60−4,618−4,023−3,428−2,832
80−3,139−2,544−1,949−1,353
100−1,660−1,065−470126
120−1814141,0091,605
1401,2981,8932,4883,084

影響が大きいのは授業料と人員比率。獲得コスト(25万→10万円で−4,363→−3,853)や継続率の影響は小さい。

LEVERS授業料以外で埋める手段の効き方

60万円案を基準に、1つずつ動かした場合(万円)。1つずつでは、どれもY7の赤字を半分以下にできません。

手段Y5 営業損益Y7 営業損益必要資金
基準(60万円案)−2,857−1,58928,845
伴走者を30:1にする(25:1→30:1)−2,262−99426,315
中核スポンサーを年1,000万円にする(600→1,000)−2,457−1,18926,045
応援授業料などで平均授業料を+10万円(60→70)−2,118−82924,783
事業売上を1.3倍にする−2,282−84125,880
入学金を10万円→20万円にする−2,527−1,25926,775
減免を15%→10%に絞る−2,596−1,32127,411
定員を60人に絞る(90→60)−2,625−1,41226,436
組み合わせ(30:1+平均70万円+中核1,000万円+事業1.3倍)−547+91517,621

組み合わせの場合、Y6に+282、Y7に+915。ただしこれは「必要な水準」の確認で、見込みではありません。30:1は伴走の質を落とす可能性があり、平均70万円は授業料の方針(60万円)と整合させる必要があります。

REVENUE POLICY入ってくる仕組みを先に、時間を売る事業は後に

講演・研修のように担い手の時間を使って稼ぐ手段は、稼ぐほど生徒への伴走時間と競合し、運営が回らなくなります。そのため優先順位を次のように置きます。

優先1現物協賛でコストを下げる

企業・事業者から、物品・サービス・場所の提供を受ける。

優先2現金協賛を増やす

中核スポンサー、冠奨学金、スタジオ協賛。

優先3一度つくると続く収入

教材・ライセンス・オンライン講座の録画。モデルにはライセンス収入(Y6に300、Y7に600)を入れているが、需要の根拠はまだない(仮定)。

補助的に時間を売る事業(講演・研修)

稼ぎの柱にせず、スポンサー開拓の窓口として準備期に小さく試し、単価と稼働時間を記録する。

現物協賛の効き方(60万円案・万円)

手段Y5 営業損益Y7 営業損益必要資金
基準(60万円案)−2,857−1,58928,845
島ターム(宿・交通・食)の半分を現物協賛−2,688−1,41827,793
AI・ソフトの利用料を全額、無償・優待で提供−2,448−1,17126,446
光熱・通信費をスポンサーが負担−2,268−98525,430
広報・制作の外注を現物協賛−2,651−1,38327,351
端末・什器を現物提供(投資の減少)−2,857−1,58927,750
内装を全額スポンサー負担(50%→100%。投資の減少)−2,857−1,58927,215
上の6つをすべて実施(現物協賛パッケージ)−1,483−19017,763
パッケージ+現金協賛の拡大(中核1,000万円、冠奨学金・スタジオ協賛を1.5倍)−533+76013,153

営業費用に効く4項目の合計は、Y7で年約1,400万円相当。いずれも提供企業が見つかった場合の試算で、見込みではありません。

項目頼む先の例提供する側の利点(案)
島ターム(宿・交通・食)五島の宿・飲食・航路・観光事業者若者の来訪、多言語案内などの成果物、地域への貢献
AI・ソフトの利用料ソフトウェア・AI関連企業教育現場での利用の知見、社員が課題提供者・講評者になる枠
光熱・通信校舎の提供者、通信事業者地域貢献、拠点としての発信
広報・制作広告・制作・印刷会社実績の公開、生徒との共同制作
端末・什器、内装機器メーカー、リース、不動産・建設会社設置事例、社員の関わり
守ること:企業版ふるさと納税には対価の禁止があり、社名の表示や社員の関わり方が「対価」にあたるかは専門家と自治体に確認します。提供が止まった場合の代替費用を見ておき、契約で最低期間を決め、1社への依存を避けます。提供を受ける物品・サービスは、生徒の個人情報と安全の基準を満たすものに限ります。

FUNDING資金調達の案と見通し

目標配分の案(60万円案):出資9,000、融資4,000、寄付・クラファン・ふるさと納税など12,000の合計25,000万円。融資は据置2年のうえY3〜Y7で均等返済、金利は年2.5%仮定。調達の見込み自体は確認できていません。

調達合計必要資金差資金が尽きる年度
基本(出資9,000/融資4,000/寄付等5,000)18,00036,225−18,225Y3
60万円案25,00028,845−3,845Y6(最低残高 −5,175)
60万円案+現物協賛パッケージ25,00017,763+7,237尽きない
60万円案+現物協賛+現金協賛の拡大25,00013,153+11,847尽きない
60万円案+手段の組み合わせ(参考)25,00017,621+7,379尽きない
注意:下の3行は、手段がすべて当たった場合の試算で、見込みではありません。Y7でも営業赤字が続く構造では、出資者に返せる収益がありません。そのため出資9,000万円は、実際には寄付・融資・事業会社への出資に置き換わる可能性が高いと考えています。公庫の融資や助成金の例は二次情報(解説記事)によるものです。

事業部門を単独で見ると(基本シナリオ)

営業損益は準備期−655、Y1−330、Y2−5、Y3+450、Y4+249、Y5+639、Y6+1,264、Y7+1,824(累計+3,436万円)。この規模では教育部門の赤字を全額は賄えず、現物協賛・現金協賛が必要です。

投資としての見通し

  • 6年目の投資回収は成り立たない。60万円案の7年間の累積キャッシュは−25,675万円
  • 投資家・出資者には「収益」ではなく、事業会社の成長(ライセンス・教材など)の見通しと、教育・地域への貢献を軸に説明する
  • リターンの約束はしない

PHASE 2第2段階(認可校・寮)の桁

約15.6億円

校舎12億円+寮3.6億円。定員120人、校舎20㎡/人、建築50万円/㎡、入寮率50%、寮12㎡/人として積み上げました。単価と面積はすべて仮定で、桁を知るための試算です。土地の取得費は含みません。

長崎県の事前審査の期限(2032年4月開校の場合)

  • 事業計画書:2030年10月末
  • 認可申請:2031年5月末
  • 生徒募集:認可を受けてから

長崎県の高校の校地・校舎要件は確認できず、県の私学担当課に確認が必要です。株式会社立の学校(特区)の可否も未確認です。

確認できなかった項目(財務モデルでは仮定として置いたもの)
  1. 長崎市の事務所賃料の相場(モデルは坪8,000円/月)
  2. 学校設置基準上の1人あたり面積(モデルは6㎡)
  3. 外部講師の謝金単価(モデルは1人1スタジオ2万円)
  4. サポート校の入学金・本校との提携費用の慣行
  5. 保険料の相場
  6. 募集コストの相場
  7. 五島3週間の保護者負担額
  8. 長崎県の私立高校設置の校地・校舎要件
  9. 各校のスクーリング日数と提携条件
  10. 現物協賛を引き受ける企業があるか